さ行
サステナビリティー、その2
現在、地球温暖化が世界的な問題になっています。 化石燃料(石油)を大量に使用するライフスタイルが、二酸化炭素などの温室効果ガスを発生させ、それが温暖化の原因になっているといわれています。
私は、「森のコーヒー生産者グループ」のコーヒー栽培は、環境に良い農業だと思っています。
なぜなら、
1. コーヒー以外の木も伐採せずに残している。
2. 殺虫剤などの農薬を一切使用しないので、土を汚さない。
3. 化学肥料も使用しないので、地中の微生物が生き残っている。
4. 森の環境をそのまま残し、そこで、作物(コーヒー)を栽培している「アグロフォレストリー」である。
5. 森も、放置された森ではなく、コーヒー栽培のために人間が手入れをしている森。
そのため、通常の森より二酸化炭素の吸収が良い。
「森のコーヒー生産者グループ」のメンバーの農園は、環境に良い“森”になっています。
サステナビリティー、その1
今、世界的に流行っている言葉で“サステナビリティー”という言葉があります。
通常「持続可能な」という風に訳されます。
私は、この言葉を聞くたびに「くりかえしのできる」という風に聞こえてしまいます。 なぜなら、コーヒー栽培は毎年毎年、繰り返す仕事だからです。 その栽培によってできる農作物の「コーヒー」を販売している私たちの仕事も毎年毎年の「くりかえし」です。
ですので、“サステナブル”と聞くと“くりかえすことができる”と聞こえてしまうのです。
通常“サステナブル”と言うと「環境」「社会」「経済」的なことを言いますが、後継者の問題もブラジルのコーヒー栽培では深刻です。
ブラジルは、2004年にGNPで、世界第9位になり、南半球では最大規模の経済をもっています。 また、ロシア、中国、インド、と並んで、BRICsと呼ばれる新興経済国になっています。 中でも航空産業が盛んで、小型ジェット機市場では世界の半分に近いシェアをもっています。
そんな先進工業国になってしまったブラジルで、コーヒー栽培をしようという若者は、どんどん減っています。 ジョン・ネットさんの息子さんも、現在フォルクスワーゲン社で、工業デザイナーの仕事をしています。
「森のコーヒー生産者グループ」の農園を継いでくれる後継者が見つかることを、私は祈っています。(パウリスタ)
収穫量
ブラジルで、無農薬栽培、無化学肥料栽培でコーヒーを作る。 それは、大変なことです。
グアテマラや、ボリビアのように、標高の高い山の原生林のなかにコーヒーを植えて、無農薬栽培・無化学肥料栽培でコーヒーを作ることはブラジルのような国と比較すれば、まだ易しいのかな、と思います。
ブラジルの場合は、一度、原生林を伐採してしまった場所。 標高もそんなに高くはなく、熱帯で虫も多い。 その上、日本の農業と同じように、一度近代農法の洗礼を受けてしまった場所です。 農薬も化学肥料も手に入れようと思えば、農協や農業資材販売店でいくらでも売っています。
無農薬・無化学肥料栽培の一番の難しさは、収穫量が安定しないことです。
コーヒーは隔年で収穫量が上がり下がりします。 本年豊作なら、来年は収穫量が下がります。 いわゆる生り年(なりどし)と裏年(うらどし)です。 裏年の時に生り年と比べて、たとえば通常農法で20%下がならば、無農薬・無化学肥料栽培でコーヒーを作っていると、40%以上下がることさえあるのです。
無農薬・無化学肥料栽培のコーヒー栽培者は、収穫量を安定させる方法を手探りで模索しています。
私は、そんなリスクを抱えてまで、無農薬・無化学肥料栽培にこだわる「森のコーヒー生産者グループ」の生産者を尊敬しています。(パウリスタ)
