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パプアニューギニア編

ニューギニアの奥地に珈琲道の原点を見つけたり!

   




ブルーマウンテンと同じルーツを持つ豆が、ジャングルで美味しく育つ。

私たちパウリスタコーヒーのバイヤー(仕入れ担当者)は、世界各地のコーヒー農園をたずね、
現地で味を確かめて直接買い付けをしています。
今回は、美味しいコーヒーを求めて太平洋上に浮かぶ島、パプアニューギニアに足を踏み入れました。

コーヒーへの情熱が、前人未踏の奥地へと駆り立てる
広大な風景

「日本人が乾季を連れてやってきた」。村人はそういって我々を歓迎してくれた。我々の到着と同時に雨季が終わって乾季に入ったらしい。標高1,800メートルのこの村は、昼間は暑いが空気は澄んでいて朝晩は冷え込む、軽井沢のような高原独特の気候だ。ここはパプアニューギニア島のほぼ中心、山間部に位置するシンブー地区の村。成田からの直行便が欠航になったため、我々はオーストラリアのケアンズ経由でパプアニューギニアの首都、ポートモレスビーへ。そこから国内線を乗り継いで港町レイへ行き、さらに車でコーヒーの集積地ゴロカを経由して、ようやくたどりついたところだった。
「この村にコーヒーバイヤーがやってきたのはあんたが初めてだ」。それはこの村の人達にとって大きな意味を持っているようだった。今まで多くのバイヤーがやって来たけれど、輸出業者の事務所より先には誰も行かず、村まで足を踏み入れたのは我々が初めてだったのだ。もともとパプアニューギニアは、イギリスの植民地パプアとドイツの植民地ニューギニアが統一されて出来た国であり、白人に対して不信感を抱いている様子。日本の援助によって建設された橋なども多いためか、日本人に対してはかなり好感を持っているようだった。ましてや今回はコーヒーのバイヤーが初めて村まで来たわけで、村をあげての熱烈な歓迎となったのだ。


ジャングルを踏み分け、コーヒーのためならどんな秘境へも行く。珈琲道七段 長谷川勝彦 ジャングル状態のコーヒー畑では、バナナの葉が直射日光を遮る

ジャングルを踏み分け、
コーヒーのためならどんな秘境へも行く。
カフェーパウリスタ社長 長谷川勝彦

ジャングル状態のコーヒー畑では、
バナナの葉が直射日光を遮る



現地人初のエクスポーター「コンゴ・コーヒーリミテッド」

我々を村に案内してくれたのは地元のエクスポーター(コーヒー輸出業者)である、コンゴコーヒーリミテッド代表のジェリー・カプカ氏とコーヒーテイスターのアントン・ブーロ氏のお二人。二八年前までは白人支配の植民地だったその名残か、これまでの輸出業者はすべて白人。ジェリー・カプカ氏は2000年にコーヒーを輸出するためのエクスポーターライセンスをパプアニューギニア人として初めて取得。唯一のパプアニューギニア人だけで経営するコーヒー輸出会社となったのである。
パプアニューギニア人が作ったコーヒーをパプアニューギニア人が輸出し、最高品質を誇るエリンバリコーヒーを突破口にコーヒーで勝負し、ニューマーケットを目指す。経営が白人でないことが以前訪れたボリビアとの大きな違い。そのせいか、人々の表情も明るく感じられる。


豆の天日干し風景 現地の方
▲キレイな青空の下で天日干し ▲村人の明るい表情に心も和む



一人のコーヒー専門家が、人々を高品質に目覚めさせた

コーヒー豆を見せる手
▲真っ赤な実の中から真っ白い豆が取り出される

ジェリー氏が生まれ育った村とその周辺の村の農家が栽培する豆を、直接または、バイヤー(ロードサイドバイヤー)から買い、輸出している。現地の人だけで構成される家族経営がその中心となっている。村ではブタを崇めて大切にし、猫のように名前を付けてかわいがっている。そのため、村を歩いているとその辺をうろうろしているおブタ様と出くわしてビックリする。
そもそも、この村で高品質なコーヒーがつくられるようになったのは、1997~2000年に実施された国連グルメコーヒー・プロジェクトだった。この村は直接対象となってはいなかったが、その時パプアニューギニアに来ていたコーヒーの専門家がたまたまコンゴコーヒーに立ち寄りコーヒーを試飲したのだ。しかし、評価は惨憺たるものだった。最悪の評価を受けたジェリー氏はその専門家の指示を熱心に聞き入れ、コーヒーの品質向上に努めその成果が現在の評価である。コーヒーは唯一の換金作物であり、高品質のコーヒーを作ることが生きる道と考えられているのだから、彼らが真剣になるのは当然である。




指導するのもされるのも現地の人。だからいい関係が成り立っている。

選定風景
▲味を落とす質の悪い豆は手作業で抜き取る

コーヒーの木は剪定しないためジャングルになり、バナナの木がシャドーツリーとして直射日光を避けている。収穫は完全に赤く熟した豆だけを手摘み。皮むきはパルパー(英、マッキンノン製)で行う。剥いた皮は肥料などに使用。地面から離して台の上で天日乾燥させることにより余計な湿気を防ぎ、早く乾かすことができる。このとき、良くない豆は手で抜き取っている。
注目したいのは、コーヒー作りのレベルに応じてユニフォームのシャツの色が決められていることだ。青シャツは高品質の「エリンバリ」が作れる人にだけ着る事が許されている。白いシャツはまだまだ初心者。これこそ珈琲道ではないか! 自称珈琲道七段の私としては嬉しいかぎり。


白いユニフォーム

コーヒー作り初心者は
白いユニフォーム
青いユニフォーム

高品質の「エリンバリ」コーヒーを作る
ベテランは青いユニフォーム



忘れられない一杯のサンプルコーヒー。あの時の味とついに再会。

今回のパプアニューギニア行きのきっかけは、ある知人からいただいたサンプルコーヒーだった。「なかなかいいコーヒーだから試してみて」といわれて飲んだコーヒーが濃厚なチョコレート系のスパイシーなものだった。一口飲んですぐその味に惚れ込んでしまった。「これはどこのコーヒーですか?」と訪ねると、「パプアニューギニアだよ」と知人は笑っていった。その時から私はこれを求め続けていたのだ。
その知人こそ、ジェリー氏のコーヒーを酷評し、美味しいコーヒーの作り方を指導した人物だったのである。

カップテスト風景

「ウン、この味だ」
カップテストでコーヒーの味を確認



世界に誇れる高品質コーヒー。それが「エリンバリ」。
マウント・エリンバリ
▲中央に見える尖った山が「マウントエリンバリ」

ここで作られる最高品質の「エリンバリ」の特徴は、こってりとしたチョコレート系でエキゾチックな香味、スパイシーさの入り交じった印象で、飲んだあとの後味も甘く、心地よい。カップテストでは通常口に含んだあと吐き出すのだが、つい、いつもの日本での調子で飲み込んでいたら、さすがに強いコーヒーなので、その夜は眠れなくなってしまった。いや、それだけではない。うまいコーヒーに出会って興奮していたのだろう。このまま寝ないで日本にこのコーヒーを届けたい。そんな気持ちで胸がいっぱいになった。


記念写真
▲おいしいコーヒーに出会えてご満悦のパウリスタ社長 長谷川 勝彦。

投稿者 有機コーヒー通販・無農薬コーヒー通販の『森のコーヒー』公式サイト :2007年12月25日

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